10.封印したまま迎えた青春の入り口

父への想いに固く鍵をかけたまま、私は中学生になりました。
近隣の三つの小学校が一つの中学に統合され、友人の輪は一気に広がりました。

初めて袖を通すセーラー服。
厳しい校則、教科ごとに変わる先生たちの授業、生徒手帳、クラブ活動……。
そのどれもが新鮮で、ランドセルを背負った小学生を見るたびに、自分が少し大人になったような気がしました。

友人たちと過ごす時間は楽しく、笑顔が絶えませんでしたが、
グループで家族の話やお父さんの職業についておしゃべりが始まると、私はいつも、
ふっと輪から離れるようにしていました。

質問されるのが嫌だったわけではありません。
ただ、その場にいると、心の奥に沈めた寂しさが顔を出しそうで──
それに自分自身が気づくことが怖かったのかもしれません。

それでも、母や祖母、そして新しい仲間たちに囲まれ、日々は前向きに過ぎていきました。
父のことを考えないようにすることで、私は私なりの青春を守ろうとしていたのです。

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